クマ対策の新常識「クマよけ鈴は効果なし」|音効果の期待と現実


昨年頃からマスコミで盛んに言われ出したのが「クマよけ鈴は効果なし」ですが、皆さんはこのことを知っていますか?そして、どう思いますか?

クマよけ鈴に対するイメージの変化

「登山や山歩きのときは、リュックやベルトにクマよけ鈴を付けましょう」という案内は、昔から言われてきた方法です。歩く度に鈴がちりんりちんと鳴れば、臆病なクマはその音に気がつき、クマ自ら退散してくれるという期待からのものです。

私の記憶によれば、ほんの数年前までは林野でクマ被害のニュースが流れるたびに「クマよけ鈴を携行しましょう」とマスコミや警察が注意喚起していました。各アウトドアショップなどでも「クマよけにはこれ!」という形でクマよけ鈴が販売されていた時代です。

ところが、2〜3年前からこの考え方が一気に覆りました。その最大の原因はなんといってもクマよけ鈴を携行しているにも関わらずクマから襲われる事故が頻発したからです。

今や、クマよけ鈴はクマ対策には効果がないという見方が一般的になりました。

最近のクマによる被害においても、クマよけ鈴を携行していたという被害者がみられます。これはクマよけ鈴にはすでに効果がないという事実を知らされていないことが大きな要因です。もしこの記事を見ている読者の周りにクマよけ鈴を利用している人がいたら、注意をするようにしてください。

証明が難しいクマよけ鈴の効果

クマよけ鈴による熊撃退の効果は、実際のところわかりません。現在も、過去も含め、クマよけ鈴は本当に効果があったのか。少なくとも現在においては効果がないケースが存在することだけが事実として把握できます。

もしかしたらクマよけ鈴には多少の撃退効果はあるのかもしれません。ちりんちりんと音を鳴らしながら歩いて、歩行者はそれを気がつかないだけで、クマははるか遠方でその音をききつけ逃げ出しているかもしれませんから。その証明はなかなか困難ですが、可能性はゼロではないでしょう。

鈴を使用している人のクマによる被害はゼロで、鈴を使用していない人のクマによる被害が100%ならば、それは全てクマよけ鈴の効果だと断定しても良いのかもしれません。しかし現実はそうではありません。クマに襲われたという被害者の相当数がクマよけ鈴を使用していたという事実が、クマよけ鈴に効果を期待できないということを裏付けています。

そもそも鈴の効果とは音に対する期待

危険動物に対して自ら音を発するという行為は、実はハイリスクです。その音によって相手を100%退散させることができるのであれば、それは有効は手段でしょう。しかし相手が退散しない可能性が残る場合、こちらが発する音は相手にこちらの存在を知る機会を与えることになります。

こちらが風下であれば、クマは匂いではこちらの存在に気がつきません。また、クマとこちらとの間に草木や丘など障害物があれば、クマはこちらを目視できません。嗅覚や視覚によってこちらの存在に気がつかないクマとは、そのままこちらが通り過ぎれば事なきを得る可能性があり、実際にこのようなことは起こっているでしょう。

ところがクマよけ鈴を携行している場合、せっかくこちらに気がついていないクマに対し、音によってこちらの存在を自ら教えてしまうことになります。この行為はどれほど危険か、冷静に考えればわかります。

これまでは、クマは少しでも鈴の音が聞こえれば、それは人なのだと理解し、危険だから逃げるものと考えられてきました。逃げてくれるとクマに期待していたわけです。その確実性が高いと思われていたクマの判断と行動に期待して、クマよけ鈴なるものが世に出てきて、多くの人に使用されてきたということです。しかし、自然界で生きる猛獣に対し、こう行動するだろうという期待だけで安心するのは大変危険です。あまりにも確実性が低すぎます。

あなたは遠くの(こちらに気がついていない)クマに対し、手に持った鈴を自らちりんちりん鳴らし、クマを退散させようと思いますか?実際にそういう行動をとりますか?自分の命を掛けてでも鈴を信頼できますか?私ならクマに気がつかれないようにそっと(そして可能な限り急いで)クマから離れるでしょう。

このように自らクマに存在を知らせる行為を、気軽にクマよけ鈴を携行するだけで無意識に実行していたことになるのです。

効果がないのは鈴だけじゃない

クマよけ対策として昔から定番とされていた様々な方法については、KSPでは以前から危険動物対策(熊・野犬・猪・猿を撃退)内の”怪しい対策方法”で疑問を提起していました。

  • 空き缶を叩く
  • 声を出す、歌を歌う
  • ラジオを鳴らしておく

これらが期待する効果はどれも同じで、音さえ聞こえればクマは怯えて逃げるだろうという期待です。クマよけ鈴に効果がないことが証明されている以上、上記のどの方法をもってしても危険度は同じだと認識すべきです。気軽に音を鳴らすクマよけ法は過去のものとして決別し、いますぐやめるべき危険行為といえます。

期待と撃退は違う

期待という部分に着目すると、クマよけ鈴がいかに危険で消極的なのかわかります。(実際に相手に何かを期待するというのはクマ相手だけに限ったわけではありません。人間が相手の防犯ブザーも効果も全く同じことが言えます。)

相手に何かの効果を期待する。しかし相手が期待通りに行動しない場合、次の手段があるかどうかは重要です。

クマよけ鈴はクマにこちらの存在を気がつかせるのが目的です。本当に恐い話ですが、自らクマに自分の存在を知らせるわけです。それで退散するクマもいるかもしれません。猟師や猟犬に追われた経験のあるクマならば、逃げるという選択をする可能性も大いにあります。しかし、クマよけ鈴を携行していたにも関わらず実際に襲われるというケースが多発している限り、クマはその全てが逃げるわけではないことがわかります。逃げないクマはどうするのか。音を無視する?人に向かってくる?それは誰にもわかりません。

クマが人に気がついた場合、クマには3つの選択肢が考えられます。

  • 逃げる
  • 無視する
  • こちらに向かってくる

逃げる、無視するという行動であれば何の問題もありません。問題はこちらに向かってきた場合です。このような時には一人の人間がクマを撃退しなければなりません。その場合には確実性のある撃退方法が必要です。そして、こちらに向かってくる可能性がゼロでない限り、相手がこちらに向かってくることを前提として(常に最悪のケースに対処する用意が重要)何か手段を用意しておかなければなりません。

確実性があるということは、相手に何かを期待するといった希望的観測を完全に排除し、相手の行動に関係なく確実に撃退できる方法ということです。いわゆる積極的な撃退方法です。

希望に頼らない撃退手段

クマに対して人が対抗でき、確実に撃退できる方法はそう多くはありません。その中で代表的なのが銃と催涙スプレーです。

猟師さんなど許可があれば国内でも携行できます。実際にはほとんどの人が携行できないため一般的ではありません。クマ撃退方法として考えるときには除外すべきでしょう。

催涙スプレー

一般の方がどなたでも購入し使用できます。また、クマに命中すれば確実にクマを撃退できます。国内で唯一使用可能かつ確実にクマを撃退できる手段です。

このように、私たち一般人がクマを確実に(何にも期待せず、何の偶然にも左右されず)撃退できる唯一の方法は催涙スプレーです。

クマが出没する山間部においては、クマに備えることが自分の命を守ることになります。そのためにも催涙スプレーは必須アイテムです。

護身は対人間であっても対動物であっても同じこと

自ら自分の身を守ることを護身といいます。それは、凶悪な犯人相手でも、凶暴な動物相手でも同じことです。そして護身で一番大切なのは、相手の何かの行動に期待しないこと。これで逃げて欲しい、退散して欲しい、そういった期待を基本要素とした撃退用品は様々ありますし、期待通りにいくこともあるでしょう。もちろん運も味方してくれたらの話ですが。このような相手に対する期待に運をプラスするような護身は本当の護身とは言えません。どんな状況でも、相手と一対一で対峙しても、運任せではなく相手を確実に撃退できる積極性かつ確実性を持った手段のみが真の護身手段です。

クマの場合、相手は自然と同じです。人間は自然のことを理解しているつもりで理解できていません。未知数な、不確定要素の多い野生動物を相手にするときに使用するアイテムは、用意しうる最も確実性の高いものでなければなりません。

催涙スプレーこそが、野生のクマに対して最も確実性の高い撃退ツールなのです。

皆さんも、クマの出没の恐れがあるエリアへ出かける際には、これ以上クマによる被害者にならないために必ず催涙スプレーを携行するように徹底してください。

 

クマよけスプレー値下げ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です