被害に遭う前に 現実的な煽り運転の対策方法

煽り運転

最近、煽り運転の被害が注目されています。

本来は、煽り運転はずっと以前からありました。こうして注目されるきっかけになったのは恐らく、いくつかの大きな事件です。

  • 高速道路に無理矢理停車させ事故が起きた東名夫婦死亡事故(2017/6/5)
  • 追突後の「はい、終わりー」の言葉が印象的な大阪のバイク追突事故(2018/7/2)

この他にも、事故に至らなかったものなどを含めると、煽り運転は本当に星の数ほど発生しています。(煽り運転で動画を検索するとその多さに圧倒されます。)

今回は煽り運転の現状と対策方法について考えてみたいと思います。

煽り運転が注目され始めた理由

煽り運転は実は以前から、今と変わらず存在していたと思います。私も30年の運転歴で、何度となく煽り運転をされたことがあります。最悪の場合には、深夜に数キロも追い回され、信号のたびに降りてきてドアを叩かれたこともあります。

ではなぜ近年、ここまで煽り運転が注目されるようになったのか。それは、先ほど挙げた大きな事件もありますが、なんといってもドライブレコーダーとスマートフォンの普及が大きな要因だと思います。

最近の車を見ていると、本当にドライブレコーダーの装着者が増えました。私も当然ドライブレコーダーを装着しています。

ドライブレコーダーは車に乗っている間(エンジンが掛かっている間)は、防犯カメラのように常に録画をしています。本来は事故などの際に、信号機の色や状況などを記録するためにあるものですが、常に録画しているということから、煽り運転された場合にもその証拠が録画として記録されるわけですね。また、ドライブレコーダーがなくても、同乗者がいれば同乗者がスマートフォンで動画を撮影したりできます。

さらに現在は、ブログやホームページを運営していなくても、SNSで簡単に動画をシェアできます。そういった事から、事故未満の煽り運転であっても、インターネットで公開されるようになってきました。

インターネットのこうした変化も、身近な出来事を公開する手段として役立ち、煽り運転がより広く認識されるようになってきた理由だと思います。

煽り運転の現実的な対処方法

煽り運転への対処法は大きく分けて次の4つがあります。

  • ドアの施錠と窓閉め
  • 運転中の対処法
  • 停車後の対処法
  • 家に逃げ込むのはNG

それぞれの対処法を詳しく説明します。

ドアの施錠と窓閉め

煽られているなと感じたら、まずはドアを全て施錠し、窓は全て閉めてください。

車のドアは施錠をすれば絶対に開きませんし、窓だって簡単に手で割れるようなものではありません。施錠されて窓が閉まった車の中にいるだけで、まずは最低限の安全を確立できたと考えて良いでしょう。

ドアの施錠は煽り運転の被害だけでなく、停車中の強盗対策などでも有効です。車に乗ったら施錠する。これは防犯対策の鉄則です。

運転中の対処法

煽り運転の主な行為は、異常な車間距離で背後から迫る、横に並び接近する幅寄せ、前方からの急ブレーキ、パッシングやクラクション、窓を開けてからの罵声などです。

こういった行為は、される側にとっては尋常ではない恐怖感と焦燥感を感じます。

こういった場合に有効な手段は次の通りです。

警察署や交番に駆け込む

最寄りの警察署や交番に駆け込むのが最も確実な対処法です。

例えどのような理由があったとしても、煽り運転は許されるものではないし、それは煽っている側もわかっています。

煽り運転をされていると感じたら、最寄りの警察署や交番に行きましょう。警察署や交番の前に停車すれば、相手は必ず諦めます。

こういった万一に備え、普段行動する範囲の警察署や交番の場所は、事前に把握しておくとことをお勧めします。

警察署や交番の場所がわからないといった場合にはスマートフォンやカーナビを活用する方法もあります。

例えばiPhoneの場合なら、以下の手順でスマートフォンに触らなくても声で指示するだけでナビゲーションを開始します。

「ヘイ、シリ」→「近くの交番に案内して」→「案内して」

Androidでも同様の機能があったはずです。

スマートフォンなら運転中に画面を見たり、スマートフォンに触れなくても、音声で目的地を検索してナビゲーションを開始できます。いざという時のために普段からこういった活用方法も練習しておきましょう。

スマートフォンがなく、警察署や交番の場所もわからないといった場合は、とにかく賑やかなエリアや駅に向かいましょう。そういったエリアには必ず交番が点在するはずです。

110番通報をする

運転中であっても、音声でスマートフォンに指示して110番通報ができます。110番が繋がれば、警察は通報者の現在位置を瞬時に把握します。移動している車であっても同様です。警察に場所を知ってもらっているというだけで安心感が違いますし、場合によってはすぐに付近のパトカーを急行させるはずです。

運転中なのでスマートフォンはスピーカーにして手には持たず、110番をして状況を伝え、指示を仰ぎましょう。

また、こういった場合に備え、音声でのスマートフォンの操作方法も練習しておきましょう。

iPhoneの例:「ヘイ、シリ」→「110番に電話して」

人の多い場所に避難

コンビニや飲食店など、人が多いところに非難すれば、人がいない場所よりも安全かもしれません。

とはいえ、あなたのトラブルを誰かが積極的に助けてくれるという期待は持たないほうが賢明です。実際にコンビニで停車し、その後口論が発展して刺傷事件に発展したケースもあります。

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人が多い場所は、人が少ない場所よりも安全という程度で認識しておくべきです。相手の性格や興奮状態によっては効果がないこともあるので覚えておいてください。

高速道路では料金所へ

高速道路で煽られた場合、まず絶対に路上で停車しないことが大切です。

高速道路では一般道と違い、路上で停車している車が存在しないことを前提に皆が運転しています。こういった中で停車表示もないまま車道で停車すると、大きな事故に発展しかねません。

高速道路では路上には絶対に停車せず、煽り行為が続くようなら近くの料金所に向かいましょう。料金所には必ず人がいますし、大きな料金所なら警察もいる場合があります。料金所ではETCゲートを使用せず、人がいるゲートで停車して状況を伝えましょう。必ず助けてくれるはずです。

家に逃げ込むのはNG

あまりの恐怖感で、家に逃げ込みたくなるかもしれません。

しかし家に逃げ込んだり、家の方角に向かうのは避けたほうが賢明です。相手に自宅の場所が知られてしまうと、さらなるトラブルに見舞われるかもしれませんし、知られたという事実で、以降も安心した生活が送れなくなる可能性があります。

煽り運転をされたら、自宅へ向かっていたとしても帰宅は一旦やめて、警察署や交番へ向かうようにしましょう。また、警察署や交番がわからなければ、出来るだけ人が多く住んでいる方角や、駅の方角に向かいましょう。そのほうが警察署や交番が多いはずです。

停車後の対処法

前に割り込んで停車させられたり、信号や渋滞で停車した場合、激高した相手が降車してきて、怒鳴ってきたりドアやガラスを叩いてきたりするかもしれません。

こういった場合は、絶対にドアや窓を開けてはいけません。ドアは全て施錠した上で、窓は全部閉めておいてください。車のドアは施錠されていればそう簡単に開くものではありません。窓も、車のガラスは非常に強度があるので、手で割れるようなものではありません。まずはドアを全て施錠し、窓を全部閉めて、最低限の身の安全を確保してください。

安全の確保が終わったら、すぐに110番通報をしてください。警察が通報から駆け付けるまでには長くて15分ほど、場所によっては20分以上かかるかもしれませんが、その間は何をされても相手にせず、一番安全な車内に留まることが大切です。

ドライブレコーダーは必要か

ドライブレコーダーは防犯カメラと同様に、その場の状況を動画として記録できるものです。

煽り運転の証拠を残すことは出来ますが、煽り運転をされているその場でドライバーを守ってくれるものではありません。

そういった意味で、煽り運転から身を守るためにドライブレコーダーが役に立つとは言えませんが、後々に被害届けを出したり、煽り運転の事実関係を争うような事になれば、記録映像はとても役に立つでしょう。

また、本来の目的は事故の状況の記録なので、一般的なドライブレコーダーは前方しか記録できません。煽り運転の場合には、後方や横から煽られる場合もあり、そういった場面では前方撮影のドライブレコーダーでは思ったように記録が残りません。煽り運転を意識してドライブレコーダーを装着するなら、前後左右の周囲360°を記録できるドライブレコーダーもあったはずなので、よく探してみてください。

なお、交通事故などでは前方の信号の色や、事故前後の前方の状況などは非常に重要な証拠となります。煽り運転の対策だけでなく、万一の事故で理不尽に不利になるリスクを避けるためにも、ドライブレコーダーは装着しておくことを強くお勧めします。

相手を撃退しなければならない場合

全てのドアを施錠し、窓を全て閉めたとしても、完全に安全ではありません。

煽ってきた相手は薬物を使用していたり、飲酒で興奮状態になっていたりして錯乱状態にあるかもしれず、いくら丈夫な車の窓ガラスであっても石やブロック、固い棒、ハンマーなどを使えばいとも簡単に割れてしまいます。

例え停車してすぐに110番通報をしていたとしても、パトカーが到着するまでには一般的には15分、長い時は20分以上かかります。

その間は、自分や同乗者の安全は自分で守るしかありません。

窓を割られた場合、相手とは手を伸ばせば届くほどの至近距離だし、車の車内であることが逆効果となり逃げることが出来ません。窓を割るくらいなので、当然相手も正常ではないと考えるべきです。

こういった場合に、相手を撃退するには護身用品を使用する以外に方法はありません。

可能性は限りなく低くとも、実際に起こりうるケースです。

もしもそういった危機的状況に陥れば、無防備なのか、自衛手段があるのかでは天地の差です。

最悪の場合を想定し、未然に備えることも確実に身を守るためには大切なことです。

最後に

今回は、煽り運転の対処法として現実的にどうのような方法があるのかを解説しました。

いわれのない理由での突然の煽り運転は、だれでも恐怖感からパニックになるものだと思います。パニックになる前に、今回の対処法を思い出し、可能な限りの対処をして身の安全を確保しましょう。

慌てず焦らず、車のドアを全て施錠し、窓を閉め、交番にかけこむか110番通報をする。

これが現在のベストな煽り運転対処方法です。