この催涙スプレーには注意 その1

2019年1月5日

やめた方がいい催涙スプレー その1
これ驚くほど効き目が弱い。。

KSPではほぼ毎日全国から廃棄希望の催涙スプレーが送られてきます。

催涙スプレーの無料廃棄代行サービスはボランティアとして行っているので、廃棄希望として送られてきた催涙スプレーは責任を持って処分しています。

皆様のお役に立てることは大変喜ばしいことなのですが。。

廃棄品の中には驚くほど効果の弱い催涙スプレーが存在します。そういう催涙スプレーに限って市場では大量に出回っているのか、廃棄品として受け取る割合も多いんですよね。

というわけで、せっかくいろいろな催涙スプレーに触れ、噴射する機会があり、その効果もある程度体験できる立場なので、この催涙スプレーは注意してねって物は告知していこうかと思います。

あり得ないくらい効果の弱い催涙スプレーを、当店のようなずば抜けた効果の催涙スプレーと同じような感覚で所有されている方がいるかと思うと、この事態をこのまま放置していたほうがよほど危険なので。

今回の弱い催涙スプレーは写真の催涙スプレーです。

これは廃棄噴射でいつもいつも、なんでこんなものが催涙スプレーと名乗れるのだろうと不思議に思ってしまう程に催涙効果が弱い。

噴射をすると、鮮やかな蛍光ピンクの液体が噴射されます。多分、相手へのマーキングとしては良いとは思いますが、この製品はカラースプレーではなく催涙スプレーです。催涙効果が一番大事なはず。それなのに、何度か吸い込んでしまったりしても効果がイマイチ。。

そこでパッケージをよくよく見てみると、

催涙成分はマスタード?
▲なるほど、マスタードなのね。パンに塗るアレ?それとも。。

催涙液の成分がどうやらマスタードな模様。

OCじゃないせいなのか?(当店の催涙スプレーは全部OC催涙液です)それともマスタードの使い方がおかしいのか?それは定かではありませんが、確実に言えることは、この催涙スプレーでは相手を行動不能にはできそうにもないという事です。

ちなみに食用のマスタードなら洋からしってことでまあいいんだけども、マスタードガスになるとちょっと違ってきて、どうやら化学兵器のひとつで皮膚を爛れさせるびらん剤に分類されるよう。まさかそんな毒性の高い成分じゃなさそうだから(廃棄噴射時の体験では)、普通の食べるマスタード?なのかな。

さらによく見ると、

有効期限は自分で書く?
▲購入日からってのがアバウトすぎるし、せめて販売店が記入してやれよって思えて仕方ない。

買ったら自分で購入日を書いてねってむちゃくちゃな(笑)製造日、有効期限の管理は販売側の仕事じゃないのか?アバウト過ぎるし、こんな大切な部分をユーザーに任せてどうする。実際この廃棄品を買った人も書いてないし。そもそも販売店で何年も在庫されてたらどうなってしまうんだ。

そうはいっても背面の説明にはしっかりと「効果は数分間」と表示。このあたりは正直でよろしい。けど数分間は短いなあ。(当店の催涙スプレーの効果は最低でも30分です)

▲数分でいいなら目薬とかシャンプーでもいけそう。

そして極めつけはこれ、

▲こんなもの業務用って書いちゃダメ。

これを「業務用」とする意味がわかりません。

まあいろいろツッコミどころ満載の催涙スプレーですが、これが防犯や安全に関わるものでなければ別にいいんですよね。でも実際にこの催涙スプレーで命を守ろうとしている人がいるはず。それは危ないのでなかなか黙認が出来ないわけです。

この催涙スプレーは一般個人の方だけでなく、学校や役所などからも大量の廃棄依頼がありますから、本当に恐ろしい。こんなもので生徒や市民を守れると思っているなんて無茶苦茶です。

というわけで、気を付けるべき催涙スプレーその1をお送りしました。

催涙スプレーってどれも同じじゃありません。購入の際には気を付けてくださいホント。